ステディ
支部の編集委員会から前支部長のI先生の本の書評を頼まれた。うちのような小規模支部では単著の論集は珍しい。もしかしたら初めてかも。
ぼくは大学の英文科で先生よりも先輩にいろいろと教わった。Iさんのその一人で、特に穏やかで、着実な仕事ぶりが目立つ先輩だ。支部編集員会が機関誌の掲載論文が足りない時など、Iさんのところに相談に行くと、おもむろに引き出しから書き終えてある論文を出して協力してくれたと言う伝説?もあります。
さて以前はアメリカの演劇が専門だったIさん、いつからかアジア系作家に研究分野をシフトして、今回もアジア系作家を中心とするエスニック作家と、アメリカのローカリティの2つをポイントとする本にした。
書評を依頼してきた編集長は自分と対極とは言わないけれどかなり違うステディな人柄・研究態度のIさんをとても尊敬する人なので、期待に応えるような?書評を書かねば思っています。
実はというか、そう言えば編集長のような分析の鋭さを持たない僕もステディとは真逆な人間なので、Iさんのような生き方を羨ましく思い、でも自分ではできないだろうなと自覚しつつ。この自堕落で、刹那的な、ちゃらんぽらんな生き方をどのように改善できるかが僕の一生の課題でしたが、でももう、これでいいかとも思えてきて。