コッポラのワイン

 6年くらい前にVotre Santeという映画監督のフランシス・フォード・コッポラが所有するワイナリーのワインを紹介しました。
 今度はDirector's Cutというコッポラ・ワイナリーの赤(ピノ・ノワール)と白(シャルドネ)をアマゾンで買いました。以前は2000円台だったのが、今はその2倍になって買うのに勇気が。
 Director's Cutというのはリドリー・スコットの『ブレード・ランナー』などで知られるようになりましたが、監督の意図通りの最終版の事です。ハリウッドではスニーク・プレビュー(隠れ試写会?)で複数のエンディングの反応がよいものをプロデューサーの判断による「ファイナル・カット」を公開するような事が多い。
 それで悔しい思いをした監督が時間がたって監督としての実績がついてから「ディレクターズ・カット」を出し直すような事が続きました。しかも『ブレード・ランナー』のDirector's Cutによるエンディングはフィリップ・K・ディックの原作とも違い、主人公もレプリカントである事が暗示されていました。
 エチケットの図柄は、これもコッポラが設立して失敗した撮影スタジオの「ゾエトロープ」に由来するものです。「回転のぞき絵」と訳され、幻燈の一種、映写機の原型のような道具です。そう言えばNHKの朝の連ドラ『半分青い』で小さい時の律が鈴愛(すずめ)のお母さんを慰めるために作っていましたね。『半分青い』は最近数年見ているドラマの中ではかなりよくできていてあまり時間がたたないうちにきちんと論じて?みたいような気もします。