「アイダ・ルピノ」補遺

実は初めてこの曲を聞いたのは、ポール・ブレイの”Open to Love”よりもスティーブ・キューン初リーダー・アルバムの”Three Waves”だったような気がする。ベースがスティーブ・スワロウ、ドラムがピート・ラロカ。これはそのままアート・ファーマー(フリューゲル・ホーン)のリズム・セクションだけれど、”Sing Me Softly of the Blues”でも、リーダーはファーマーなのに、スティーブ・キューン・トリオ+ファーマーにも聞こえました。
ティーブ・キューンは後の日本のレコード会社からソフトな売れ線のアルバムを出しましたけれど、この時代のビル・エバンス派の新鮮な、時にハードな、でもリリカルな部分を失わないタッチがとても好きでした。で冒頭の「アイダ・ルピノ」ですけれど、何かが始まる予兆のようなメロディと演奏がよかったです。因みに作曲のカーラ・ブレイと、このベースのスティーブ・スワロウはよく共演していて、アルバム・ジャケットに手をつないでいる写真もあるので、恋人同士(だった?)かも知れません。ミュージシャンの恋愛相関図にも少しだけ興味があります。
http://www.youtube.com/watch?v=_Pgo24H4itI