都市を描く2

 アメリカン・シーンの画家の一人チャールズ・シーラーは写真家兼画家であった。写真と絵画の関係は微妙だが、シーラーは自分の撮った写真を元に絵を描く事もあったらしい。彼の工場や機関車の車輪を描く超細密画は写真とは別次元のリアルさ(スーパー・リアリズム)を表現していて、それはある種モダニズムでもあり、機能美と物質文明を称揚する立場でもある。
 彼の1952年(僕の生まれた年)作の「ウインドウズ」は自分のホームページのトップに置くお気に入りで、ニューヨークのある画廊にあることを知り、メトロポリタンの近くにある画廊まで行ってみた。ところが既に売却済みで、売った先はさすがにプライバシーの問題からか教えてくれなかった。
直線的な線による機能美を追求する絵だが青と茶を基調とした色彩が全体の印象を和らげていて心地よい。