2009-03-24から1日間の記事一覧

今度は結末

今朝の朝日の朝刊に掲載されていた斎藤美奈子の文芸時評は「結末の問題」というタイミング(僕にとっての)いいものだった。エンタメ系と純文学のちがいは前者がはっきりとした落ちをもち、後者がそうではないという分かりやすいものだった。いいかえれば起…

自己流:小説の書き出し

デヴィッド・ロッジに刺激を受けて、様々な小説の書き出しについて調べて(とまではいないが)みた。 近代小説の祖とも言われているセルンバテスの『ドン・キホーテ』は、「閑暇な読者よ、予がこの書物を、己が知能の子として…」とはじまる。作家が架空の読…

始めが肝心その2

イギリスに『交換教授』や『大英博物館が倒れる』というキャンパス・ノベルというかコミック・ノベルというか大学の教授を主人子とした作品を書いていたデヴィッド・ロッジという作家がいる。自分も大学教授で、イギリスの作家には珍しく、最新の批評理論に…