久しぶりの紀行文

冬はあまり出張がないので、数えてみれば半年ぶりの出張。いちおう学会です。一応というのは、秋のアメリカ文学会の全国大会のように代議員会や司会などがないので、あくまでオーディエンスとしての参加。という事は到着時間から逆算する出発時間のしばりなどないのでかなりのんびりしています。
 一日目の土曜日は結局、羽田経由で静岡についたのは4時。この日はホテルにチェックインをして、夕方京都の研究仲間と天ぷらの「すぎ村」へ。9歳若いこの友人はいま関西支部長で、学会や本務校で忙しそうです。僕も50代後半は忙しかった。でも今はそんなに忙しくないといいずらい。天ぷらはそこそこ美味しく、2次会は駅前のホテルのバーへ。
 翌日はまじめに静岡大学に行きました。駅前から直行バスで。昨日のNさんや副支部長のSさん、そして北海道支部のHさんもバスで見かける。
 静岡大は初めて。悪くはないけれど、そんなに素敵なキャンパスとも言えない(ごめんなさい)。ここではいくつかあるシンポジアム(最近はシンポジウムではなくこう言うようです)に。ここでも北海道支部の面々と会う。あとは秋田出身〜北大〜秋田大のS君とも立ち話。副学部長でたいへんそう。しかも文科省からうるさく言われる地方の国立大学。お互いに頑張りましょうと言って別れる。
 シンポは、自伝の語り直しについて。参考になりました。以前ブログで紀行文についてのシンポについて書きました。本にも入れたんですが。結局書かれたものは、紀行文でも自伝でも、後からの意識的無意識的な操作や虚構化があって、それがある種の戦略になっていたり、時代の風潮やモラルの影響を受けたりしているという、うん、当たり前というか当然の結論でした。
 もちろん、その考え方を具体的な作品とそのテキスト・クリティックで検証しています。もう一つ、発表にパワーポイントと使っていて、ほとんど活用していないのが気になりました。画像とかが発表に重要でなければ、パワポを使用しなくてもいいように思うのですが、使わないといけないという強迫観念なんでしょうか。それ聞きたいもう一つのシンポの後半の発表者の話を聞きたかったのですが、時間がなくて。
 駅まで戻って、昨日の天ぷらのお店の斜め向かいの鰻の店に入りました。日曜で2階の席が混んでいるので1階のカウンターで。ただ肝焼きが出てきた時点で、これはと思いましたが、本体のうな重もたれが濃くて、ウナギの味もいまいちでした。残念。
 東京に移動して、丸の内ホテルにチェックイン。ツインのなかなかいい部屋です。夜は自粛してホテルそばの蕎麦屋で一杯。今日は資料集をしてから、午後帰札。