ヒップホップの勉強

同僚(アメリカ人女性)の息子さんがNYでヒップホップなどのレコーディングをしているという。ちょうど帰郷中なので話してみないかと言われ、研究室で1時間ほどNYのレコーディング事情、ヒップホップ・アーティストの実態などを聞いて、とても面白かった。
 ニューヨーク大学芸術学部出身で、スコセッシやスパイク・リーを輩出した映画制作でも有名な学部で、音楽の製作・録音の教育を受けたようです。とても感じのいい青年で、スパニッシュ・ハーレムに奥さんと住んでいるようです。
 ヒップホップ・アーティストはレコーディングに一族郎党を引き連れて表れ、ドラッグをやりながらのレコーディングもあるそうです。やはり音楽には敬意を払いつつ、そのような黒人音楽家のありかたには違和感を持っているようです。当然ですね。
 一方では、業界の方もスキルのあるラッパーよりも、這いあがってきたラッパーのサクセス・ストーリーの方を好む。またそのようなサクセス・ストーリーのあるラッパーを白人の青少年が好むと言う、構造もありそうです。(白人の支配する)業界の在り方などについても、批判的でした。黒人アーティスト、スポーツ選手を搾取する構造もまた続いているのだと。
 たぶんそうだと思うような点を現場で働いている人に確認できてよかった。またアトランタでのサザーン・ラップや、シカゴでのヒップホップの盛況と治安の悪化がリンクしているようなのも理解できるのと同時に黒人差別の状況の変わらなさもあって、なかなかいいねとは言えない。
一方、グラミー賞などをみると、ヒップホップがポップ・ミュージックのフォーマットとなっているのもすごいなとおもいつつ、全部ヒップホップ調もなんだかなとも思います。