『テンペスト』から『マクベス』へ

7月の大学の公開講座シェークスピアについて。それで日本文化学科の映像論の講師が『蜘蛛の巣城』を取り上げるので、僕は『テンペスト』を選んだと言う事については報告済み。それが司会・コーディネータの先輩から『マクベス』にしてほしいと言われました。確かに一般的な聴衆なら『テンペスト』よりも、何となく粗筋を知っている『マクベス』の日本版と英米の映画化を比較した方が分かりやすく興味を持ちやすいと僕も思います。
手元にあるテキストは、英米のみでなく日本でも数多くの大学でテキストとして採用されているNorton社のCritical Edition。本文(テキスト)と注釈・批評が一体となったシリーズとして定評のものです。『テンペスト』の時にふれたArden版は当然シェークスピアだけですが、Nortonの方はボエチウスからオースティン、フォークナーまで幅広いテキストを扱っています。
映像については、オーソン・ウェルズ監督・主演版(1948)、ポランスキー監督版(1971)、そしてイアン・マッケラン主演の『マクベス』がDVDであります。前2作は有名ですが、3つ目は『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフ役の(サー・)イアン・マッケランマクベスを演じているものです。これは1979年の舞台を映画化したもので、早速アマゾンで注文しましたが、マクベス夫人は(デイム・)ジュディ・デンチが演じるので見るのが楽しみです。