最後に聴く曲

『Pen』というアート・ファッション・食べ物などカルチャー全般を扱ったお洒落な月刊誌があります。読者層は30、40代のエリート男性中心と書かれていますが、この点はちょっといやらしい?女性の購読者も多いらしい。その3月上旬号(2/16 発売)の特集が「〈あの人が選ぶ、究極の一曲〉最後に聴きたい歌」。買わずに店頭で立ち読みました。
 「最後に聴く曲」という括りだけではなく、個人的「オールタイム・ベスト」的なまとめは時々考えています。1970年代を中心に、ジャズ・ソウル・ロックなどの私的ベストをリストアップして行くと、ベスト・オブ・ベストがそのまま「最後に聴く曲」になっていく様な気もします。
 それはそのまま僕たちの世代の懐メロにもなるのですが、幸いと言うか懐メロが実は客観的にも優れた時代の音楽なると思っています。つまり1952年生まれが10代〜20代にかけて聞いた音楽はそのまま1960〜70年代のジャズ・ソウル・ロックの創造的な時代とオーバーラップするんですね。もっと言えば、20世紀後半の人文・芸術の価値転換期=新しい芸術の誕生と青春時代が一致する幸運。それを感じつつ、誰かに伝えたいと言う、はた迷惑な事を考えています。