ホームズの英語から

『ブレーキング・バッド』を見終えて、今度は個性派+二枚目俳優ベネディクト・カンバーチッチ演じるシャーロック・ホームズの現代版『シャーロック』です。崩れた?アメリカ英語を聞き続けた後のせいか、イギリス英語が聞きやすい。クリントン大統領の時代(古いかな)に、イギリスのブレア首相の演説と聞き比べた事がありました。クリントンの英語が聞きずらい訳ではありませんが、やはりブレアのイギリス英語の方が聞きやすかった。特にブレアの英語は、Received Standard English(容認標準語)またはReceived Pronunciationの良い例として挙げられていました。RPはパブリック・スクールやOxford、Cambridge出身の教養ある人の英語の発音です。そういう定義自体、ちょっと問題ありというような気もしますが。それとブレアって、スコットランド生まれで、オーストラリア育ちなのですが、やはり首相にもなる政治家は話し方の訓練と言うか勉強をすると思います。
音韻についてはまったくの素人ですが、イギリスの英語は抑揚がはっきりしていて、ピッチの高低が明確で、ドイツ語の発音にも似ているような気がします。『シャーロック』でも様々な階層の英語が聞かれますが、コックニー訛りであっても、聞きやすいような気がします。それとイギリスでも階級差による英語の違いは少なくなってきたという説もあります。でもサッカーのベッカムの英語はワーキング・クラスの、そしてコックニー訛りの英語だと言われ、しかも最近直しつつあるとも言われていますが。一方では若者の間にコックニー訛りが広まっているとも。ストリート・カルチャーとして受け入れられているのでしょうか。