複数の真意

M元首相のフィギャー・スケート選手に対する発言について少し考えてみました。メディアは「あの子は大事な時には必ず転ぶ」という部分を取り上げ、発言した本人は「言いたいことが伝わっていなかった。反省しないといけない」と弁明した。
 このメディアの報道と本人の弁明の間にある矛盾は、「発言中に真意が複数ある」と考えるとすっきりするかも知れない。それも「一つの発言の中に相互に矛盾する真意が存在する」とするともっと正確かも知れない。つまりMさんは「団体戦に出場させるべきではなかった」という事を真意と強調しているけれど、「あの子は大事な時には必ず転ぶ」という部分も本当の気持ちなんでしょうね。それと目の前にいる聴衆に受ける事を言う癖がある。もちろん誰でもある程度は受けたい。でも今ここでこれを言ってはいけないとかいう判断ができるのだけれど、Mさんは受けたい気持ちが優先して、面白おかしく言ってしまう。でもあのような立場の人があのようなタイミングで、しかもあのような言い方で言う事ではないよね、と言うのが僕の結論です。