友人の訃報

 昨日、大学時代の同級生の訃報が飛び込んできた。東工大に勤めるアメリカ文学の研究仲間が大学の同僚の急逝を伝えるメールを送ってくれた。
 亡くなったT君は、北大教養部のクラスメイトで、僕と同じ文学部の新しく出来た行動心理学科(だったと思う)に行ったはずだ。大学時代ジャズ研にいたT君のピアノを聞きに行った記憶がある。当時はライブハウスなんて気の利いた場所はなかったし、ジャズ喫茶ならまだたくさんあったからそんな場所だったかも知れない。壁際に置かれたアップライト・ピアノに向かうT君の背中を覚えている。コルトレーン・バンドに在籍したマッコイ・タイナー張りの演奏だったような記憶も。
 時間が経ち、入学40年のお祝いを2年前にした時、信州で大学教員をしているN君からT君が東工大にいる事を教えてもらい、連絡を取った。彼はわざわざ東京からクラス会に来てくれた。昔と変わらない、穏やかで知的な大人になっていた。
 連絡をくれたUさんが学内の委員会で知り合ったT君とどうして僕の話になったか定かでないが、機会があれば3人で呑みたいねと言っていたけれど。
 今回東京には行けないので、NTTからネットで弔電を打つ事ができたのも初めての経験だった。それにしても2年前は元気そうだったT君にどんな病魔が襲ったのか気になる。