テニスと言語能力

 新しい年の最初のグランド・スラムが始まる。9月の全米テニスの後、北海道では10月一杯で屋外のテニスは終了し、長いシーズン・オフが始まる。早くて4月初旬に開始できるとして5か月間の休眠期間。冬に他の運動をしない人間にとってはとても長く感じる。だから1月中旬に始まる全豪テニスは、シーズン開始までまだ2か月半以上あるとしても、久しぶりのテニスの話題で気持ちがわきあがります。しかも42歳の伊達や若手の錦織の活躍がうれしい。
 でもWOWOWを見ていて、日本人アナウンサーとテニス関係者(コーチや元選手)の間にいるナビゲータと称する人物がどうも鬱陶しい。トルシエの通訳として登場した人なのだが、テニスにも詳しくていろんな外国語が出来ると言うのが抜擢の理由のようだが。どうもかれが沢山しゃべるので、横のアナウンサーは進行とスケジュールの紹介だけ、コーチもそのフランス人から話を振られた時に専門的な知見を少し話す。
 理由はお喋りなフランス人と、あまり積極的には話せない日本人の言語能力と言語観に行きつくような気がする。確かにそのフランス人はテニスの事や選手の事を結構知っている。選手への英語やフランス語でのインタビューもできる。そしてよくしゃべるので、相対的にアナウンサーやコーチの話す時間は減ってしまう。
 でも他のグランドスラム放送時の男性アナウンサーの場合、テニスの事を良く知っていて、コーチとのやりとりも二人で十分できる。そうすると全豪オープンの女性アナウンサーは可愛いだけで勉強不足なのかもしれない。コーチももう少し積極的に話せばいいと思う、そのために出ているのだから。
 今回はベルギーの23才、身長182cm、最高ランキングはシングルス12位ヤニナ・ウィックマイヤーがどこまで勝ち上がるか楽しみだ。雰囲気がいい意味でスポーティ。テニス選手はみんなアスリートな訳だが、必ずしもスポーティな雰囲気を身に着けているのではない。そんな中で肩幅もあり、たっぱ(身長)あり、動きも小気味いいし、それなりに?可愛い。エナンやクライシュテルシュのようなベルギーの先輩たちのレベルにまで行ってくれればいいのだが。