ルー・ロウルズ、1989年
1989年カナダのレスブリッジ大学で9月から12月まで日本文化を教えていた。天安門事件のあった年で中国人留学生が帰国できないとか、すぐ帰国しなくちゃとか動揺していました。
その時は車で30分ほど南の国境を越えてモンタナやスポケーンに行ったり、カルガリーやバンフに行ったり、もう少し足を延ばしてオタワ、モントリオール、ケベックにも行ってみました。モントリオールはフランスのような街で、地下鉄で若者から「アッシュ」と言われ、後から「ハッシッシ」のフランス語だと気づきました。マリファナを売りつけようとしていたんですね。
滞在時の音楽で覚えているのは、パット・メセニーの『レター・フロム・ホーム』、K.D.ラングの『アブソルート・トーチ・アンド・トワング』、そしてルー・ロウルズの『アット・ラスト』でした。特に『アット・ラスト』の中の"You Can't Go Home No More"が好きでよく聞いていました。
ルー・ロウルズって鬱陶しいくらい、太くていい声をしています。ま、そんなに好きな声ではないのですが。この曲は好きです。故郷の街に戻ってみた時のノスタルジーと軽い失望とが、ジョージ・ベンソンのギターをバックに歌われます。ルー・ロウルズは2006年73歳で亡くなっていますので、55歳の時の歌声。
http://www.youtube.com/watch?v=kJtch8m215E