オリジナルとライブ

 ファラオ・サンダースの"You've Got to Have Freedom"を聞くためにオリジナルの演奏である"Jouerney to the One"を買い、同曲を聞きました。何か歌入りのフュージョンっぽいサウンドで、悪くはないが・・・
 結局82年の『ライブ』を繰り返し聞いています。そう言えば、オリジナル盤のピアノがジョー・ボナー、ライブ盤がジョン・ヒックス。どちらもコルトレーンのピアノのマッコイ・タイナーの弟分的な存在。
 モダンジャズのピアノがバッド・パウエル以降、ビル・エバンス派のハービー・ハンコックチック・コリアキース・ジャレットなどマイルス・バンドの卒業生が主流だけれど、今勉強しつつあるスピリチュアル・ジャズ的にはコルトレーン〜マッコイの流れのピアニストが浮かび上がってきます。1938年生まれのマッコイと3歳違いのジョン・ヒックス。黒人ジャズ・レーベルのストラータ・イーストのチャールズ・トリバー(トラペット)の盟友スタンリー・カウエルの代わりのピアノがジョン・ヒックス。
 マッコイ・タイナー的なピアノって、空間を音で埋め尽くす。コルトレーンの「シーツ・オブ・サウンド」のピアノ版でしょうか。マッコイのピアノは少しうるさいけれど、その後輩のセンスのいい「シーツ・オブ・サウンド」的ピアノはエバンス派とはまた違う、濃い熱いサウンドが好ましい気がします。