"Georgy Porgy”はジョージ1世?

1978年TOTOのデビュー・アルバム収録の"Gerogy Porgy"がヒットしました。この曲はMother Gooseにもある"Georgie Porgieをさびとしています。このさびはジョージーという男の子がいつも女の子を泣かしていたという他愛のない話なのですが、このGeorgieのモデル問題?が少々面白いです。
 Georgy Porgy, pudding pie, kissed the girls and made them cry
Kissed the girls and made them cry, kissed the girls and made them cry

このジョージーはのモデルは誰かについて定説ではないのですが、ジョージ1世が有力なモデルです。しかもこの王様英語が話せない。その理由と1600年代後半当時のイギリスとヨーロッパの王朝がずいぶんと親戚・姻戚関係で結びついていた歴史的事実と関係してきます。それとカソリックプロテスタントの対立。
 ジョージ1世はスチュワート王朝のジェームズ1世のひ孫で1714年54歳でイギリスの国王になります。元々は北ドイツのハノーバー王朝の王様で、この時代はまだドイツが統一されていないのですね。簡単に言うと1871年プロイセン国王ヴィルヘルム1世の戴冠によって、オーストリアを除く、ドイツ帝国として統一され、ベルリンを首都とした訳です。
 さてイギリスの方は、最後のイングランド王国スコットランド王国君主で、最初のグレートブリテン王国君主、及びアイルランド女王かつステュアート朝最後の君主でもあるアン女王が亡くなると、跡継ぎがいなくいので、ステュアート家の血を引きプロテスタントであるハノーファー選帝侯ゲオルク・ルートヴィヒが迎えられジョージ1世となった訳です。
 この王様は即位の経緯からもあまりイギリスの国政に関心がなく、妃との関係の良くなくて、女性関係が放縦だったので、「ジョージーは女の子にキスをして、泣かせた」という童謡になっていきました、
 さて"Gerogy Porgy"は1999年にエリック・ベネイというR&Bの歌手がフェイス・エバンス(ノートリアス・ビッグの未亡人)とカバーしてヒットしました。
 
  http://www.youtube.com/watch?v=ESMURDPppXM