懐かしのロンドン

 はるか昔の1997年の4月から8月末までロンドン北西のメイダ・ベールという場所(パディントンの少し先)のフラットに住んで、ロンドン大学のキングス・カレッジに通っていました。ストランドにあるキャンパスは変哲のない建物だったけれど隣にサマセット・ハウスがあってブルームズベリー・グループと関係の深い、「オメガ・ワークショップ」(Omega Workshop)というデザイン工房の常設展があった。このワークショップはヴァージニア・ウルフの姉ヴァネッサ・ベルや当時の恋人ダンカン・グラント、そしてロジャー・フライも所属してした。
 このストランドにはシンプソン・オン・ザ・ストランドというロースト・ビーフの名店があり、また少し北に歩いていくと大英博物館、そして北に隣接してユニバーシティ・カレッジ(ロンドン大学のキャンパスの一つ)があった。この大英博物館では有名なラウンド・リーディング・ルームを使用する許可証をもらい、勉強?していました。カーライルやマルクスも使ったと言うこの円形読書室は、大英博物館の図書館部分が近所のキングス・クロス(あのハリー・ポッターに出てくる?)に移ってなくなったそうです。
 この大英博物館の近所がブルームズベリーで20世紀前半のイギリスの知性(の一部)が集っていたんですね。近所のホテルでヴァージニア・ウルフの名前を冠したランチを食べましたが単なるパスタでした。そう言えばジェームズ・ジョイスというランチも。
 このランチには当然ビールというかエールがつきものですが、1パイント(約500ミリリットル)飲むと、午後の仕事(勉強)に影響がありました。でもパイントのグラスに半分というのもなんだか中途半端で。
 パブにはあちこち行きましたが、「オールド・チェシャー・チーズ」というジョンソン博士も出没したという有名なパブは、ロースト・ビーフでも有名でした。バッキンガム宮殿の近くのパブで、テーラーという宮殿の兵士の服を作ったり修理する人と知り合いになり、宮殿の中に入れてもらいました。その他・・・・