マッカラーズとスザンヌ・ヴェガ

 14日(土)午後、藤女子大学において支部の役員会・研究会・総会があった。研究談話会は札幌市立大学の松井さんが2月に参加したジョージア州コロンバス市のコロンバス州立大学でのカーソン・マッカラーズ国際学会の報告がありました。
 最近は研究会の報告を出席できなかった会員のためと、支部活動の記録ために、事務局が報告を支部HPに掲載する事がよくあります。参加した会員に頼む事もありますが、頼み下手?なのと、お願いして断られたりするよりも自分で書いてしまえと思うからです。
 さて今回は発表者か随行者(松井さんの親友で、幹事の鎌田さん)が書いてくれるかもしれませんが、とりあえずブログで軽くウォーミング・アップ。
 2月17日から19日までの学会では、パネル、ラウンドテーブル、発表などとともに、マッカラーズゆかりの場所のバス・ツアーや、マッカラーズ94歳の誕生パーティなどがあったようです。もちろんマッカラーズは1967年に50歳(49歳?)で亡くなったので、バースデイ・パーティはマッカラーズを顕彰するパーティですね。この学会自体がマッカラーズが暮らした街の大学が主催するもので、松井さんは主催者である女性研究者と以前から知り合いで、その縁もあって今回出席したようです。
 発表はやはりジェンダー、クイア、そしてマスキュリニティに関するものが多かったようです。それと南部と奴隷制とクリスチャニティについて。という事は地域(地方性)と性と人種と階級と宗教という、ほぼアメリカ文学全般に関するテーマが扱われているという事になりますか。
もう一つ、南部の人は南部とは何かという事を常に考えているらしいが、それは南部人のアイデンティティー探究にとどまるのか、アメリカ文学における南部という問題にまで奥行きを持つのか、松井さんが南部の人に確認したようだけれど不明(のようだった?)。この一地方の歴史的文化的特殊性と普遍性、そしてアメリカ全体との関係については重要な問題だと思う。以前ニューヨークに関するシンポジウムを聞いた時、ニューヨークってきわめてアメリカ的だと言う見解と、ニューヨークは特殊だと言う見解が対立というか双立して興味深かった。文化的に重要な都市や地方と言うのは、常に特殊性と普遍性の二面性があるという事だと思う。それがどのような意味を持つかというその先の議論が大事なのだが、今はここまでで終わります。
 最後に、マッカラーズのファンだと言うスザンヌ・ヴェガがマッカラーズに扮して"Carson McCullers Talks About Love"という1人芝居を演じたと報じられていましたが、どんなのか見てみたいです。
 http://www.suzannevega.com/carson/
 このヴェガの頁を見るとニューヨークでも上演するようです。