村上春樹とアメリカ文学史

 若干旧聞に属するかも知れないが、9月30日に函館で開かれた平石先生の講演の報告を支部のホーム・ページにアップしました。
 現代日本を代表する作家と言える村上春樹の作品に描かれる現代社会の目標の喪失とそれに原因するアイデンティティーの揺らぎの問題を、20世紀前半のフィッツジェラルドの作品に関係づける視点の斬新さ。そしてそれが現代アメリカ文学史ともなり、最後には分裂と揺らぎと混沌を中心概念とするポストモダン的な世界観にもつながるとする。時間と空間を自在に往復する、中身の濃い講演でした。
 http://www.jin.hokkai-s-u.ac.jp/~honjo/hamlits/submenu/subinfo.htm