ハイチからの声を聴く

 オバマ新大統領の好きな音楽にマイルス・デイヴィスジョン・コルトレーンの他にフージーズというグループ名が道新に出ていた。フージーズ?それってFugeesの事らしい。ネットでもフージーズと出ていた。Fugeesフュージーズだと思うけれど・・・
 でも大統領がこのようなヒップホップ・グループを好きだとは、その文才も含めてなかなか頼もしい。ハイチ出身の2世3名(男2+女1)からなるこのグループによる1996年の第2作『スコア』で大ヒットとなる。
 ボブ・マーリーの「ノー・ウーマン・ノー・クライ」やロバータ・フラックの「キリング・ミー・ソフトリー」をカバーした、ヒップホップ・ソウルはなかなか素晴らしい。ヒップホップ・ソウルはヒップホップの語りの部分とソウルの歌の部分をくっつけたジャンルで、メアリー・J・ブライジがその代表。
 でフージーズというと97年にソロになり、『ミスエデュケーション・オブ・ローリン・ヒル』でグラミー賞を何部門も制覇したローリン・ヒルだ。彼女の低くてよく響く声がカリブの歴史と女性の自立とを効果的に表象している。彼女の映像を見ているとその歌と並行する身振りはアフリカのダンスの伝統を自然に受け継いでいるのがよくわかる。