老いを歌う

 老いを歌う詩となるとついDylan Thomasディラン・トマス、1914 -55)の"Do Not Go Gentle into That Good Night"を思い出してしまう。でもブラウニングの老いとは神が予定(デザイン)していた人生の最良の時間なのだという穏やかな肯定ではなく、39歳で飲み過ぎで死んだウェールズの詩人らしい怒りに満ちた詩だ。

 Do not go gentle into that good night, / Old age should burn and rave at close of day;
Rage, rage against the dying of the light.
 拙訳
 あの素晴らしい夜に大人しく入ってはいけない/年を取っても熱く輝き、人生の終りにこそ荒れ狂わなければ
 光が尽きようとしている事に激しい怒りを!

 僕としてはブラウニングとディラン・トマスの中間くらいのポジションで老いを考えている。それは自分が老年そのものではまだ予備軍なのでその余裕なのか、老年そのものに突入したらまた考えも変わる事充分予想できるけれど。