懐かしい!

 Googleで何となく探していたら、1997年ロンドンに4か月滞在していた時のお気に入りのパブが見つかった。住んでいたフラットはロンドン西部、パディントンの少し北のメイダ・ヴェイルにあり、ロンドン東部のキングス・カレッジ(ロンドン大学)まで毎日バスで20分位かけて通っていた。
 そのパブはThe Robert Browningという。その付近に住んでいた有名な詩人の名前を取ったものだ。最寄りのバス停からは2つほど離れているが結構通った。常連のチャールズ、レズリーなど懐かしい。よく知られているが本当にそこにいる知り合いにおごり、おごり返されるという飲み方だった。つまり4人知り合いがいると5杯は飲まなければならない。1パイント(約500ml)のジョッキが基本だからけっこうきついかも。
 さてロバート・ブラウニングは、上田敏が『海潮音』に訳出した「季節は春、時は朝、7時、丘には露あふれ、雲雀舞い、蝸牛枝に這い、神は彼方空にいて、すべて世は事もなし」(部分拙訳)が有名だ。

 しかし個人的には昨年訳した短編の解説に引用したRabbi Ben Ezraの一節Grow old along with me ! / The best is yet to be, / The last of life, for which the first was made が記憶にある。
 こんな風に訳してみました。「私と共に老いよ。最善の時はこれからだ。最後の時、その為に最初の時も作られたのだから」短編の内容に関わるのだが、老いそのものにも関心を持つ年齢になった。