ブルターニュはケルト系?
「ブルトンヌ」というクッキーの名前から、フランス北西部ブルターニュのフランスとイギリスとの関係に前から興味を持っていたので調べてみました。
そうすると実は「ブルトン人」自体がイギリスのコーンウォールから移住してきたケルト系で、イギリス系(≒アングロ・サクソン系)ではない事が分かりました。これはは知りませんでした
ケルト系ってゲルマン民族の大移動で大陸からやってきた西方ゲルマンであるアングロ・サクソンに追いやられ、ブリテン島のウェールズやスコットランドそしてアイルランドに住みついたように思っていました。日本の東北にも住んでいたアイヌの人たちの様に。それはそれで間違いではないのですが、ケルト系は思ったよりも大陸で大きな勢力を持っていたのでした。
ケルト人は、中央アジアの草原から馬でヨーロッパに移動してきた民族で、古代ローマ人はガリア人と呼んでいました。「ガリア」という名前はシーザーの『ガリア戦記』で有名ですが、その呼称と地域の定義は違う説もあり少しややこしいです。
東欧は別として、南欧・北欧・西欧のかなりの部分をケルト系が支配していて、その後ローマ帝国の支配する時代を経て、ゲルマンの大移動に伴い、北方系ゲルマン人であるデー人(ノルマン)が北欧を、西方ゲルマンであるアングロ・サクソン系が西欧を支配します。それぞれ現在のスウエーデン・ノルウエー・デンマーク、そしてオランダ・ドイツ・イギリスです。
さてフランス人とは言語的にはラテン語を起源とするロマンス語の一つを使用し、それにローマ以前のガリアで用いられていたケルト語、ゲルマン系の古フランク語(「フランス」はここからきている)、そしてノルマン語の影響を受けているので、これはそのまま人種・民族的な変遷と重なっている。つまりケルト〜ラテン〜ゲルマンのハイブリッドと言える。結局、「フランス人とは」と言う話になりました。