大学評価の仕事って?

日本には国立大学を評価する大学基準協会と、私立大学を評価する高等教育評価機構があります。これは文科省お墨付きの公益財団法人。僕は個人的には評価と言うのが合わないのですが、学長から頼まれて引受けました。3年任期で1年目はなし。今年2年目で評価員の仕事が来ました。
 評価機構の仕事は、大学の質保証と自主的な改善を指導するのですが、うちの大学ももちろん評価を受けました。その時には比較的整理されている僕の研究室が視察の対象となりました。今度は評価する側ですが、評価員のセミナーで勉強しました。どうもあら捜しをするのではなく、こういういい点もありますが、このような点は改善して下さい、というようなスタンスなのでホッとしました。一つの大学を評価するグループの大学教員が5名、事務スタッフが2名の陣容です。
 それで月末の東京での会議の前に各評価員が対象大学の資料を読んでコメントをとりまとめの事務の人に送るのですが、経営的な部分は別な専門の人がコメントするようで、僕は教育・研究の部分の資料を読んで、コメントを書いています。6月に段ボール2つに、10センチ幅のファイルが5つが送られて来ました。もちろん全部読みました(?!)。でものんびりとではありますが、これでも大学に35年いたので、教育・研究、カリキュラムや施設などについて、資料に書いてある事も半分共通していて、7割理解できる。後の3割の理解とコメント執筆に時間がかかる訳です。
 文系の学部の定員確保の苦戦や、アクティブ・ラーニングの施設を作ったけれどどのように活用しているかとか。TOEICの受験と点数など、自分の大学での経験と照らし合わせてのコメントを作成中。とても共感します。ですから上から目線の指摘ではなく、こんなところ大変そうですが、どう対処していますか、とか。このような施設をうちでも補助金で作りましたが、学生の反応や利用状況はどうですか、というようなコメントになりそう。