奥さんも素敵

コルトレーンの奥さんのアリス、少し否定的に書きましたが、けっこういいです。
 秋田のM先生のご指摘で自分のスピリチャル・ジャズの訂正・更新のために聴いてみました。実はこう言うと何ですが、僕は見た目にこだわって、ファラオ・サンダースを30年以上聞かないで来ました。ま、ファラオもKarma(業?)というアルバム・タイトルや、 Creator Has a Master Planという曲名やら中途半端に宗教的な匂いのするジャケットやら、ちゃんとしたジャズ・ファンなら避けるような感じでした。ですから僕だけが悪いわけではない。
 そしてアリス・コルトレーンもやぼったいアルバム・ジャケットやらピアノの他にハープも弾くとか聞くと、何か抹香臭い癒し系の音楽のように思えて、やはり30年も忌諱していました。
 でも1970年のソロ・アルバム3枚目Ptah, the EL Daoud(プター・ジ・エル・ドード)をちゃんと聞くといいんですね。1曲目のジョー・ヘンダーソンとファラオはまあまあ。2曲目のピアノ・トリオがブルースっぽいモチーフを繰り返すアリスのピアノがクリアでかつ、スピリチュアルでいいです。なかなかここまで繰り返す簡単なテーマでブルージーな雰囲気を持続するのは難しい。
 そして危惧したハープを使ったとフルートの3曲目のヒーリング系スピリチュアルもいいです。僕は男性黒人サックス奏者のジャズのみをスピリチュアルとしてきたのを若干訂正しようと思います。本でも中間報告としてよかった。
 これから昨日届いた1975年の『永遠なる愛』(このタイトルに引いてしまったんですね)を聞こうと思います。