スティーブ・ミラー・バンドとアメリカン・ロック

ティーブ・ミラー・バンドの”Serenade”をWOWOWで聞いて、思わず1976年のアルバムFly like an Eagleを思い出した。これは400万枚を超えるプラチナを記録したポップなアルバムでした。今ではボズ・スキャグスがいたバンドと言うイメージが強いですが。元々は1965年ごろサンフランシスコでスタートしたスティーブ・ミラー・ブルース・バンドでした。
さてこのスティーブ・ミラー・バンドはアシッド・ロックというかサイケデリック・ロックの走りでもあった。もちろんこのジャンルの代表格グレートフル・デッドとの交流もある。モントレー・ポップ・フェスティバルに出演して注目を浴び、ボズ・スキャッグスが参加。1969年ボズ・スキャッグスが抜けて、ベン・シドランが加入。このベン・シドランはピアノ、歌、プロデュースもする才人で、僕が聞いた時はフュージョン的なミュージシャンと思って聞いていました。
そして1970年代のJokerやFly like an Eagleを聞くとずいぶんとポップな音楽なっているような。僕のお気に入りの”Serenade”何かはカントリー・ロックのようにも聞こえます。ちょっと能天気な明るい曲調。でもブルース〜ブルース・ロック〜サイケデリック〜カントリー・ロックというのはアメリカン・ロックの変遷を象徴しているような感じもします。イギリスのロックもブルースからスタートしているけれど、アメリカのロックはブルースもカントリーもブルーグラスケイジャンもジャズもすべて飲み込んで出てきたものがオール・アメリカン・ミュージックとしかいいようのない混沌とした、でもとても面白い音楽になってしまうのも興味深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=3bOkNmIz0nk