ニック・キャラウエーを演じる

僕にとって区別がつかなかった俳優が何人かいます。最近ではポール・ラッド(45歳)とトビー・マクガイア(39歳)。実はこの二人はジョン・アーヴィング原作の『サイダーハウス・ルール』(The Cider House Rules、1999)で共演しています。トビーの方がホーマー・ウェルズ役で主演、ポールは友人のウォリー・ワージントン役で、ビリングは4番目くらい。このトビーが2013年の『ギャツビー』で、ニック・キャラウエーを演じたのですが、ポール・ラッドの方は、2000年のTV版の『ギャッツビー』でニックを演じています。1974年の『ギャッツビー』ではサム・ウオーターストンが演じていて、共通点のようなものはあります。
 物語の語り手の引き気味のキャラと言うか、主人公を引き立てる地味目の俳優が選ばれる。トビー・マクガイアの方はアメリカン・コミックの映画化『スパイダー・マン』で人気が出ます。でもこのスパイダー・マンになるピーター・バーカーも勉強好きのいじめられっこのキャラです。ポール・ラッドの方も地味ながら主役を張るようになり、最近BSでみたOur Idiot Brother(2011)は『我が家のおバカで愛しいアニキ』というセンスはないけれど、内容は想像できるコメディに主演。エリザベス・バンクスズーイー・デシャネル演じる妹たちに呆れらながらも愛される人のいいドジな兄を演じていました。