思いがけなく

朝の通勤時にiTunesで思いがけなくレゲエがかかった。シャッフルにしてあると曲がランダムにかかるんです。レゲエは夏の定番で、冬に聞かないという事はないけれど、急にかかると少しびっくりしてでも面白い。敢えて選ばないけれど、聞くといいという音楽はある。もともと選んで入れたアルバムだけれど、注目しない曲もかなりあって、そればかかってしまって何となく聞くといいものが結構あります。
 かかったのはThe Third Worldの1977年の96º in The Shade"。摂氏にすると35.5なので暑いことは暑いけど、でもそれほどでもないかな。ニューヨークやラスベガスの100度は熱風でした。The Third Worldは音の作りはポップでのりがいいですが、歌詞には結構政治的なメッセージが込められていて、「日陰でも36度もあった」のは1865年にはジャマイカ事件と呼ばれる、英国の支配に対する大規模な黒人の反乱が起きた時の事なんですね。
 翌78年にはThe O'Jays の1973のヒット"Now That We Found Love” をカバーしてヒットを出します。レゲエとソウルとディスコを融合させたようなサウンドは、だいぶ前にも書いたような、ジャンルの横断と、カリブ海アメリカ本土の越境・融合・横断をも想起します。レゲエのゆったりとした後打ちのリズムと政治や宗教を歌う硬派のメッセージがうまく合体しているのが、歌詞を知らないとトロピカルなダンス音楽として消費されてしまいます。
たぶん前にもレゲエについて書いた記憶があるので確かめたら書いていました。重複部分を削除しました。アップする前に記事一覧を見ておけばいいんですが。