学生の論文コンテスト

人文学部の第1回卒業研究コンテストが実施され、午前中表彰式と発表がありました。僕のゼミ生にも応募するように言ったのですが、全員応募するか誰もしないという雰囲気だったので、僕も推薦するのをためらいました。今の学生は競争するのは苦手なのかなと思ったり、指導者が推薦するのを待っているのかなと思っている内に、締切がすぎてしまって。でも3名ほど応募してほしいなと思っていました。しかし3名の優秀賞の一人の発表するのを聞くとこれがけっこう優秀で、川端康成の未完の小説をかなりきちんと分析していました。
うちのゼミ生は敵わないと思いました。と言うか、研究と論文と言うものについてきちんと指導しているんだろうなと事で、指導者の質の問題にもなってきます。文学研究では、もともと小説や詩を読むのが好きな学生が集まって来て、文学の観賞から分析まではそんなに遠くない。しかし文化研究は学生にとってとっつきやすいけれど、研究方法の指導は少し難しいかなと思いました。時間がなくて聞けませんでしたが、最優秀者(1名)は学部生のレベルではなかったとか。それも2部の学生なのですが、2部は向学心に燃えた社会人と、1部に落ちた学生とのギャップが大きいような気がします。
ともあれ、この新しい試みは優れた4年生のレベルが分かり、その努力を顕彰し、下級生の向学心をかきたて、また教員にも他のゼミの卒業研究の成果を知る事ができてよかった。