ジャズ・オルガンも

 「ジャズ・オルガンも」の「も」はだいぶ前にジャズ・フルートについて書いた後、ジャズ・オルガンの素敵なアルバムを発見したので、書こうと思っているうちに時間が経ってしまいましたからです。ポスト・イットにメモ的に書いたものが机の上にあるので、ブログもメモ的・備忘録的に使ってもいいと考えて・・・
 今回もドン・プーレンです。デビッド・マレーのアルバム『シャキラの戦士』は前からあったのですが、何となく戦闘的なジャズを聴いてみようと思ったら、これはデビッド・マレーの作品の中では聞きやすいもののようです。
 そしてピアノのドン・プーレンがオルガンを弾いています。それも普通のオルガン的な弾き方から、アドリブの興が乗ってくると次第に、あの手の甲で弾くギャロン・ギャロンというフレーズがオルガンでも出てきました。
 ジャズのハモンド・オルガンは、パイプ・オルガンの代わりに教会で使うために開発されたような。ジャズではジミー・スミス。そしてシャーリー・スコット、ベビー・フェース・ウィレット、ジャック・マクダフ、リチャード・グルーヴ・ホームズ、ジョーィ・デフランセスコ、ロニー・リストン・スミス等がいます。この人たちはオルガン一筋ですが、リチャード・ティーのように持ち替え(はできないか?)楽器として弾くミュージシャンも。
 ロックでも、キース・エマーソン、リック・ウエイクマン、そしてスティーヴ・ウィンウッドも。という事はブリティッシュ・ロックのみで、アメリカのロック界にはいないのでしょうか。
 そもそもジャズ・オルガンに関心を持ったのは、フランスのギャング映画の酒場のシーンで時々使われて、その音の伸び、引き攣れたようなサウンドが、クラブやバーの雰囲気によくあったので、面白いと思っていました。
 教会の楽器という事では、シャーリー・スコットが夫君のスタンリー・タレンタインと共演した「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」のようなゴスペルによく合います。
 写真はピーター・バラカン編集の『ソウル・フィンガーズ・・・・アンド・ファンキー・フィート』です。「ファンキーな足」というのはオルガンの足で弾く(踏む)ベース・ペダルの事でしょう。
 追加は"Combustication"のジョン・メデスキです。ライナー・ノーツを読むと、ピアノよりもファンキーなサウンドが出せ、パーカッシブな演奏にも合い、グルーブを出せると言う、理由で納得しました。