S&Gを聞いた頃

 昨日の土曜日は先週に続いて将来構想委員会。コート開きだったけれど、でも雨でもあったのでどうせテニスをできない立場としては、心置きなく会議に集中できました。
 で5か月ぶりのテニスができると期待に満ちて目覚めると外は一面雪景色。ま、積もるほどではありませんが、溶けても、乾いてテニスができる様子ではありません。仕方ないので、朝風呂に入ってビールでも飲み、ふて寝をしようかと。
 共通教育の英語の演習科目でロックを扱っている事は何度もふれていますが、ここではまだ書いていないと思いますので、サイモンとガーファンクルの事など。
 さて演習の自作のテキストの第1章はAll You Need Is Love"と題したラブ・ソング集。第1曲は"50 Ways To Leave Your Lover"は、S&G解散後の1975年"Still Crazy after All These Years"収録で全米トップにもなったシングルです。恋人と別れるかどうか迷っている若者の女友達が、「そんなの簡単、私が別れ方を教えてあげる」と言って、ちゃっかり後釜に座ると言う、時代を感じさせる設定です。
 出だしのドラムが面白いのですが、たまたまS&Gを特集している音楽雑誌『ストレンジ・デイズ』を眺めていると、このドラムがスティーヴ・ガッドでした。ガッドのウォーミング・アップのドラム・パターンが元ネタだったようです。ポール・サイモンのリズムや音楽自体に対する造詣が深いことは知っていましたがなるほど。レゲエやアフリカのミュージシャン(セネガルのユッスン・ン・ドールなど)をいち早く取り上げたアルバムを作っています。
 さてやっと標題の僕らが聞いた頃、それは1964年で「サウンド・オブ・サイレンス」。ビートルズと同時期に聞いていました。たぶん1968年『卒業』で使われた時のロック・リズムが入っているものの前のヴァージョンだったと思います。同年の『ブックエンド』は「アメリカ」に代表されるようにポールの「アメリカ探し」のテーマが複数の曲で扱われていてコンセプト・アルバムの走りでしょうか。そして1970年のアルバム『明日にかける橋』が英米で1位、グラミー賞6部門、タイトル曲は世界中のヒット・チャートで1位になった事は有名。収録曲の「コンドルは飛んでいく」はペルーのフォルクローレ(この言葉自体もこの曲がきっかけで使われるようになったと思います)もヒットしましたが、ポールのワールド・ミュージックへの関心の片鱗がうかがわれます。
 長くなりましたが、『ストレンジ・デイズ』を眺めていて、N先生(3年前から歯の治療をしてもらっています)から借りっぱなしの"Brand X"について書かれていてビックリ、そして勉強になりました。ピーター・ガブリエルが抜けた後のジェネシスフィル・コリンズが、無名の実力者たちと立ち上げた新バンド(と言っても1976年でした)。超絶技巧をさりげなく見せるこのバンドは惜しくも1980年6作目で解散したようです。雑誌には同バンドのベーシスト、パーシィ・ジョーンズのインタビューが載っていました。先生、近いうちにお返しに、ついでに(と言っては失礼ですが)少し気になっている左下奥歯の根元を診てもらおうかなと、勝手に考えています。