旅するアメリカ

 初めて担当する「英米文学」(前記のみ)があと2回。これも初めての教務センター長の仕事とかぶってけっこう大変だった。でもアメリカ文学をどう切り取って紹介するかについて考えるのは楽しい。毎週月曜日の講義が終わるともう火曜日くらいから次週のプランを考え始める。
 来週は『オズの魔法使い』のドロシーの連想から「孤児のアメリカ」というようなテーマを思いつくが広がらない。そこで「旅するアメリカ」に変更。何とかこれで話ができそう。ポイントは「アメリカを旅する」文学を集めて、旅をしながらアメリカを探すという共通の物語と、個々の作品のそれ以外の特徴を話す事ができそう。
 こんなラインアップです。■アフリカから大西洋を渡って――チャールズ・ジョンソンの『中間航路』■小さな旅――ホーソーン『ウエイクフィールド』■脱走兵の旅――チャールズ・フレイジャー『コールド・マウンテン』■貧困からの脱出――ジョン・スタインベック怒りの葡萄』■都市から郊外へ――ジョン・チーバー「郊外住まい」■美少女を連れて――ウラジミール・ナボコフ『ロリータ』■いつも旅の途中――ジャック・ケルアック『路上』■取りあえずの旅――アン・タイラー『偶然の旅行者』■アメリカからの脱出――ポール・セロー『モスキート・コースト』