Buried Alive in Bluesも

 勘違いの授業バージョンがまた発生しました。ロックを読む授業で、1学期はこちらが用意した曲、2学期は学生が選んだ曲を発表してもらっている。
 学生に曲を選んでもらう時は、曲はよくても歌詞が簡単過ぎたり内容のないものは駄目だよと言っているのだが、他愛のない曲を選んでくる事も多い。でもBilly Joelの Honestyなんてと思っていたが歌詞をよく読むと正直さをtruthfulness, sincerityなどと言い換えつつ、レトリックも悪くない。
 また Michaek jacksonの Badも、いきなり"butt"(お尻)なんて出てくるけれど、学生は"bad"の意味が「かっこいい」という意味でもあるんだと強調していたのがよかった。厳密に言えば、言葉が逆の意味で使われるという事は、両義的な意味のコンテキストにおける読解がコミュニケーションにおいては最も重要であることの証拠である。
 QueenのDeath onTwo Legsも初耳で、しかもギャラや印税をくすねていたバンドのマネージャーに対する呪詛・私怨がそれなりに曲になっている、そしてその悪態の豊富さにあらためて驚いた。というのは英語における悪態の多さについては一般論で知っていたが、この曲では鼠・犬・鮫まで駆使?して悪口の限りを尽くすので、何故か爽やか?でもある。
 さて失敗の例だが、学生の選んだ曲では足りなくて、最後の最後にこちらで選んだ曲を6曲くらい追加した。その中に自分でも歌詞をちゃんと読んでみたい「ブルースに生きながら葬られて」を入れた。歌詞を訳して、解釈をし、前もって選んでおいたYoutubeの映像を見たが、どうも若い白人女性の歌手がジャニスではない。少し小太りのところが似ているのだが本人ではない。
 後からこのアルバム『パール』はジャニスの死後に制作されたもので、「ブルースに生きながら葬られて」はインストルメンタルであった。