獺(かわうそ)の祭り

 ある時(今日とは言いません、差支えがあるから)朝の地下鉄で獺祭(だっさい)という言葉が呪文のように頭に浮かんだ。
 山口のお酒「獺祭」は先月藤女子大に集中講義に見えていたT先生を囲んで飲んだ時に教えてもらった。フットワーク軽くかつ濃くのあるいいお酒だった。
 名前は、獺の獲った魚をすぐには食べないで岸や岩の上に並べておく習性が、人間が供え物をかざって先祖を祭るのに似ているところから付いたようです。
 獺祭の意味は、詩や文を書く時に資料などを広げる事を指すようです。正岡子規が「獺祭書屋主人」と名のった事も有名(みたい)。
 さて午前中授業をしながらも「獺祭」が気になり、お昼になると蕎麦のお店「まるき」に駆けつける。すると大学時代の友人「ワインと寿司で有名な弁護士」T君がいた。例によってビールを飲みながらお勧めの鮨屋さんを教えてもらう。牡蠣を肴に飲む獺祭は美味しい。でも午後は使い物にならない。