Buffalo Soldierとは

 南北戦争の時に初めて黒人兵士が誕生したが「バッファロー・ソルジャー」は黒人だけの連隊として創設された。インディアンが名付けたとされるこの名称は、バッファローのように勇敢だったとか、バッファローの毛並みと黒人の縮れ毛の類似からだとかされている。
 僕がバッファロー・ソルジャーを知ったのはボブ・マーリーの『Confrontation』(1983年)に入っている同名の曲からだった。白人の支配と差別に抵抗する英雄的な黒人を象徴するこの曲にしびれた音楽ファンは多いだろう。
 ローバート・オコナーの『バッファロー・ソルジャー』(1992)はエピグラフボブ・マーリーの歌詞を掲げているが、内容は『キャッチ22』、『マッシュ』、『戦争ですよ』と同様の軍隊の非人間性ブラック・ユーモアで描く作品だった。これは『戦争のはじめかた』という題で映画にもなっている。
 映画では『グローリー』(1989)が黒人だけで組織される第54連隊を描いているが、指揮官は白人。しかも他の部隊からの差別や、部隊の中の対立なども描かれている。きっとこれもスパイク・リーは監督したかったのだと思う。それが『セントアンナの奇跡』につながったのか。