ためになる楽しい時間

 昨日は藤女子大で日本アメリカ文学会北海道支部の研究談話会があった。2本立てで前半がクロード・マッケイ論、後半がフランク・ノリス研究史。前半の司会をしたがマッケイの文学的態度を含む経歴紹介が参考になった。取り上げた詩の分析をもう少し詳細にすればもっと良かったと思う。司会って単なる進行役ではなく、発表者の意図を参加者に伝えつつ(それは発表者の責務でもあるのだけれど)、発表内容に異議を唱えずにそれとなくフロアの質問の意図を理解して答えてねと発表者を誘導したり、けっこう大変かも知れない。
 懇親会後の2次会の飲み会は元支部長のK先生と東京から参加したUさんとS野屋で。普段あまり飲まない日本酒(国稀)を3人で8合くらい。それで今朝は二日酔いとは情けないような気もする。S野屋のご主人とは20数年前ススキノのはずれの小さなお店、天山での常連同士だった。天山のご主人は腕のある料理人で人柄も良く知的な会話もできる人だったが、不慮の事故で亡くなった。
 K先生とUさん、この二人と飲むのはとても楽しい。気の置けない、しかも何かためになる話を聞く事ができる珍しい仲間なのである。そう言うと他の飲み仲間との話は中味ががないのかとそうではないが。昔からの友人とただぐだぐだと飲むのも楽しいが、K先生・Uさんとの緊張感あふれる会話がいい。と言うのは上西さんは僕がピントのずれた事を言うとすぐ厳しく突っ込んでくるから少々緊張する。片山先生もにこにこしながら、本当のところはどうなの、と柔らかく追及してくる。そのあたりの緊張と弛緩のバランスはこのメンバーでなければ実現しないので貴重な飲み仲間なのです。