献杯

 「現代文化論」の13回目。「身体論」の試みはまずまずの出来。甲野善紀さんの「なんば歩き」やローランド・カークのジャズ的なフルート演奏の動画を見せる。
 甲野さんの動画は授業の準備からはじまって結構見ました。機会があれば講演も聞きたいし、できれば札幌で講演と実技の会も自分で企画してみたい。難しいだろうけれど。
 ローランド・カークはジャズ演奏家の中でも楽器との身体接触のサンプルになります。フルートを鼻息で吹いたり、これは授業では見せずらいけれどサックスのリードを鼻にいれたり。
 授業の後で行った「ミツヤ」で偶然ローランド・カークをかけてくれる。数少ないワーナー・ブラザーズの録音だとか。吹く格好はともかく、音は正統的なジャズから少しフリーキーな演奏、そしてショー的な楽しい演奏まで一粒で何度も楽しめます。

 そう言えば伊坂幸太郎の『重力ピエロ』でもローランド・カークのVolunteered Slaveryに言及していました。しかもローランド・カークの、そしてジャズの本質を突くような主人公の言葉が印象的です。
  本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ
  重いものを背負いながら、タップを踏むように
  ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ」


 「ミツヤ」の後は、小料理「しま田」で先月亡くなった先輩を偲んで別な先輩と献杯をしました。